京都民医連第二中央病院広報誌 2007年9月発行 vol. 9

来年4月から始まろうとしている、世界中でも類をみない最悪の制度!

後期高齢者医療制度の創設は中止を!
みんなで声をあわせ安心してかかれる医療制度に!

「後期高齢者医療制度」が来年4月から導入されようとしています。

「聞いたことない」「知らない」という人も多いこの制度、どんな中身なのでしょう。

75歳以上になったら誰でも強制加入!

現在加入している公的医療保険から強制的に移されます。
65歳以上の障害者や寝たきりの人、人工透析患者も対象。

保険料は年金から天引き!

厚生労働省の試算で保険料は月平均6,200円。
これまで被扶養者だった人も新たに保険料を支払うことになる。

保険料滞納したら保険証の取り上げも!

年金額月15,000円以下の高齢者は自分で役所へ行って支払う事に。
もしも、滞納したら保険証の取り上げも義務化。

医療機関にかかったら窓口1割の本人負担が発生!

所得が一定以上(年間世帯収入520万円以上)の方は3割負担。

保険で受けられる医療が制限される!

医療機関に支払われる「報酬」が「最初から○△円分しか保険でみない」という仕組みが考えられていて、医療をすればするほど医療機関は赤字になり患者は必要な医療が受けられなくなってしまう。

このように「後期高齢者医療制度」は、(1)高齢者から確実により多くの保険料をとる、(2)保険料が払えなければ、保険証も奪う、(3)高齢者の医療を制限して、入院や長期療養を抑える、という内容です。その目的は、高齢者の健康や生命を守るためではなく、高齢者医療に使う国や企業の負担を減らすためであると言えます。

あすかい診療所事務長
(病院事務次長)
吉田 努

これから秋にかけて制度の中止を求める運動を地域から!

 今年6~7月の期間、病院ではすべての職場で「後期高齢者医療制度」について学習を行いました。そして、第二中央病院健康友の会のみなさんと共に、40回近い懇談会・相談会を地域で開催してきました。紙芝居やパンフレットを使って、制度の内容を地域のみなさんにお知らせし、署名など中止を求める運動をはじめています。秋へ向けては、さらに広範な地域の方々と力を合わせて運動を大きく展開していきたいと考えていますので、是非とも、ご協力をよろしくお願いします。