京都民医連第二中央病院広報誌 2007年9月発行 vol. 9

車いす点検サークル 「スイマルク」のご紹介

 「スイマルク」では現在新規メンバーを募集中です。

 丁寧に教えますのでゼロからで十分。かたく考えずに興味があれば大歓迎です。興味のある方、是非ご一報ください。

連絡先 京都民医連第二中央病院
事務長室 坪田 気付

 みなさん、北館1階玄関横のフロアで、工具を広げて車いすの点検をしている姿をご覧になったでしょうか? 車いす点検のボランティアサークル「スイマルク」の皆さんです。

 そもそもは、京都市福祉ボランティアセンター・京都市長寿すこやかセンターが開催した「車いす利用支援に関する保守・整備サポートシステム構築のための研究プロジェクト」の講習会参加をきっかけに、2005年6月にボランティアサークルとして発足しました。現在約30名が登録し、京都市内の病院や施設、在宅療養中の方々からの依頼に応じて、活動されています。最近では、中学校の授業に赴き、車いすの修理・清掃の講習を通じて、子供たちに障害を持った人達への理解を深めてもらう啓蒙活動にも取り組んでおられます。

 今回、京都市の広報を通じて「スイマルク」を知り、病院内に保有する車いすの点検をお願いしたところ、今年2月より月1回来てくださることになりました。

 独自の「点検シート」を使用した点検は、空気圧、タイヤの亀裂、虫ゴム、破損、緩み、歪みなどを総合的にチェックし、工具の使い方も基礎から学習されており本格的です。破損した部品は、廃棄処分となった車いすからリサイクル利用します。

 「車いすを器械ではなく、使用する人の服・靴として捉え、使っている人のことを考えながら点検しています。キャスターの埃を取り除いたり、タイヤの空気を入れたり、虫ゴムを交換するだけで、使い心地は随分違います」とリーダーの堀田さんは語ります。

 苦労も絶えません。手弁当で京都市内を駆け巡りつつ、利用者さんの信頼を得るため、技能に対する研鑚も欠かせません。それでも、メンバーの皆さんは、「人の役に立ちたい」「人と一緒になって流す汗は最高」「『ありがとう』と言われた時はやっぱりうれしい」「定年後の生きがいになっている」等など、口々にやりがいを語られます。

 「丁寧に一台一台の車いすを点検する姿を見て、患者様の一部として、安全に丁寧に車いすを使用する視点をあらためて考えさせられます」と、当院リハビリテーション課の山根課長は言います。今後お互い協力しながら、地域で車いすを使用して生活される方々への援助を進めたいと思います。

 最後に、「スイマルク」の名前の由来ですが、反対から読んでみて下さい…。こうしたユーモアも、楽しくボランティアを継続する秘訣なのでしょうか? 病院内で見かけられたら、お気軽に声をおかけくださいね。

(文‥坪田美也子)