京都民医連第二中央病院広報誌 2015年11月発行 vol.24

南館リニューアル事業計画

いよいよ、念願の南館リニューアル工事が始まりました

 この秋より、京都民医連第二中央病院南館リニューアル工事が始まりました。1997年には北館を、2011年には転換型老人保健施設「茶山のさと」の建設を経て、やっと実現する南館の全面建て替えです。今年の信和会・病院創立60周年にふさわしい事業となりました。

 安井信雄初代院長が安井病院を建設して60年が経過し、第二中央病院と名前は変わっても、地域の方々の命を守り、いつでも、どこでも、だれでもが安心して必要な医療・介護を受けられる社会をめざすという、創立時からの伝統は受け継がれてきました。

 現在の医療や介護を取り巻く状況は、2025年モデルといわれる「超高齢・多死社会」へ向けた政策として地域包括ケア構想が強力に推進され、地域の医療機関の再編が進もうとしています。信和会においても2025年の地域包括ケア時代を見通した新たな医療・介護構想の策定が求められています。今回の南館リニューアル事業は、当院が今後目指すべき医療、特に2025年以降の「超高齢・多死社会」へ対応することを医療構想の中心に据え建設計画を進めてまいりました。

 その主な点は、(1)差額室料が不要な急性期病床を守る、(2)超高齢・多死社会へ向け「緩和ケア病棟」を導入する、(3)あすかい診療所と病院外来を再編して在宅医療、かかりつけ医機能を充実させる、(4)人権を守る地域包括ケアを実践し、疾病予防・健康を維持する地域づくりに取り組む、です。また診断と治療に欠かせないMRI装置とCTスキャン装置などを更新して、最新設備に補強する予定です。

南館リニューアル工事の概要

 今回のリニューアル工事は、現地での建て替えで、入院や外来診療を継続しながらの工事となるため、約2年半の工期を要する非常に困難な建設となります。全体として第一期工事から第三期工事にわたる工事となり、各工事期間中は、そのつど機能の移転を繰り返さなければなりません。その間、皆様には大変なご迷惑、ご不自由をおかけしますが、これまで以上にこの地域に根ざし、何でも相談でき、安心してかかることができる病院にしたいと考えています。皆様の温かいご支援とご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

①準備工事

 今年4月から準備工事として、病院西側の友の会事務所の建物を解体、その向かいの保育所跡も解体し更地になっています。10月に病院の管理棟として新しく西別館が完成しました。11月の終わりには、病院組織課と友の会事務所、病院管理部門が移転します。そして、南館スロープ除去工事、北館改修工事へと進みます。

②第一期工事

 今年11月から第一期工事が始まります。現在の更地になった場所に第一期棟を建設します。完成すると、透析室や院内薬局、地域医療連携室などが移転します。

③第二期工事

 そして第二期工事として南館本館の南側を解体し新しく第二期棟を建設します。第二期棟は、地下1階、地上4階建ての建物となり、地下1階には、MRIやCTなどの放射線部門と検査部門、そして健診部門が配置されます。第二期棟完成後には入院や外来などすべての機能を、第一期棟と第二期棟に移転集約し、南館本館の解体、建設工事と進みます。

④第三期工事

棟が完成すれば、第一期棟から三期棟すべてがつながり整備工事として病棟改修工事などを行ない、フルオープンとなる予定です。

建設協力金にご協力ください