京都民医連第二中央病院広報誌 2005年11月発行 vol. 4

「御所の秋・パノラマ」 photo by Gorou Ishikawa

平和と社会保障が何より大切
―真に国民のための「改革」を―

京都民医連第二中央病院
院長 門 祐輔

ブックレットphoto

 「憲法を変えて戦争へ行こう」、9月の総選挙と民主党の代表選挙の結果を見て、このブックレットのタイトルが頭に浮かびました。自衛隊を正式な軍隊として認知し、「集団的自衛権」の名の下に、アメリカが突き進む戦争に堂々と参加し、そしてテロの攻撃にあう日本。

 「セーフティーネットの整備」といえば聞こえはいいが、実際は先進国で最も窓口負担が多い医療制度の自己負担額をさらに高くする。金持ち・大企業の税金はどんどん安くしておきながら、消費税を大幅に引き上げて社会保障制度はズタズタになる日本。

 そんな日本はごめんです。少子高齢化、先行き不透明な時代、本当に国民のためになる「改革」のキーワードは「平和」と「社会保障の充実」ではないでしょうか?

 でも現実は、介護施設・デイケア・デイサービスの食費・居住費は介護保険からはずして自己負担となります。また「医療保険で行える医療はほどほどに、いい医療が受けたければあとは全額自費でどうぞ」という制度のはしりが今年の10月から始まります。

 「平和と社会保障が何より大切」、医療を受ける方々と、提供する私たち医療者がいっしょになって、声をあげていきたいと思います。