京都民医連第二中央病院広報誌 2005年4月発行 vol. 2

大文字 春号

通院透析をはじめます

プロフィール
武下清隆医師
京都府立医大1986年卒
● 専門 腎臓病・高血圧・血液浄化療法

これまでは…

 京都民医連第二中央病院(以下第二中央病院)及び川端診療所では、緊密な連携をとりながら、以前から腎臓病の診療や透析治療に力を入れてきました。

 第二中央病院では急性・慢性の腎疾患の診断・治療に加え新しく透析を始めることになる方の入院治療、透析は以前から受けているものの、新たに合併症が発生した方の入院治療、その他種々の疾患(重症感染症、多臓器不全、自己免疫疾患など)に対する血液浄化療法の展開を行ってきました。

 一方、川端診療所では、通院透析のみ施行しており月水金の午前と夜間、火木土の午前と午後、全部あわせて現在116名の方がうけておられます。

 このように透析に関して言えば、入院透析は第二中央病院、外来透析は川端診療所という役割分担をしてきました。

5月からは…

 この分野での最近の特徴は、何といっても末期腎不全の原因として糖尿病がいちばん多いことと、高齢化の進行です。従って、ひとりひとりの患者様が、いくつもの疾患をかかえ、いくつもの危険因子をもっておられます。

 第二中央病院や川端診療所も例外ではなく、やはり、高齢でリスクの高い透析患者様がずいぶんと増加してきました。川端診療所の透析ベッドにも余裕がなくなってきました。そのために第二中央病院でも、これまでの入院診療機能に加えて、通院透析を開始することにしました。当初は午前透析のみですが、早い時期に午後透析も開始するつもりです。

 これにより、透析患者様をより多く受け入れることができるようになり、病状が急に変化しても迅速な対応がとりやすくなります。

 これを機に、スタッフ体制の強化もはかり、より安全で質の高い血液浄化療法を川端診療所ともども展開していこうと考えています。