京都民医連第二中央病院広報誌 2015年11月発行 vol.24

「アイビー」 Gorou Ishikawa

中東と戦争法

磯野 理 京都民医連
第二中央病院
院長 磯野 理

 今から50年前、私が小学生の時、世界の絵はがき、というようなタイトルで毎月絵はがきを購入していました。色々な国の子どもたちがいる風景が絵はがきになって毎月届いたように思います。今でもなぜか覚えているのはレバノンの写真で、子どもたちが市場の色とりどりの果物に囲まれて目を輝かしている風景。どんなところか行ってみたいと思ったものです。そのレバノンもその後数々の戦乱に巻き込まれ、今はお隣のシリアから大量の難民が押し寄せているそうです。アフガニスタンも50年前は緑の田園地帯でした。パレスチナ、イラク、今はシリアと、ご存知のように中東の国々はとても悲惨な状況にあります。そして「安全保障関連法」、戦争法です。この法律は、憲法解釈を180度覆した閣議決定による違憲です。制限があるといってもアメリカの戦争の片棒を担ぐことに変わりなく、平和安全をもたらすとは言いがたいものです。中東に真の平和が訪れるのはいつのことなのでしょうか。

さて、話は変わり京都民医連第二中央病院です。皆様ご存知のように、遂に南館リニューアル工事が始まりました。詳細は本誌の中の解説に譲りますが、これからしばらくの期間、取り壊しと新築の繰り返しで、騒音や場所の移動などによるご迷惑ご不便をおかけすることと思います。皆様にとってかかりやすい、より良い病院を作るためにご理解とご支援を賜りたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。