京都民医連第二中央病院広報誌 2014年5月発行 vol.21

「芍薬園の初夏」 Gorou Ishikawa

今年度の当院の課題

磯野 理 京都民医連
第二中央病院
院長 磯野 理

 この4月1日から消費税が8%に増税されました。値上がり分を価格に転嫁できない中小企業や、最も影響を受ける低所得者層には厳しい現実が待ち受けています。 超高齢化・多死社会へと向かう中で今後医療の形は大きく変わります。政府は4月の診療報酬改訂で強引に、急性期病床を削減して在宅医療へ誘導しています。 現在8割が病院で死を迎えますが、今後は4割が在宅で亡くなると想定されており激変による混乱が心配されます。

 当院は4月1日から公益社団法人信和会京都民医連第二中央病院として新たな一歩を踏み出すことになりました。 信和会は五診療所、一老人保健施設、一病院の他、多数の介護・看護事業所から成り立っています。 地域住民の命と健康を守り支えるため、公益性を持った医療・介護・福祉を提供する、地域医療の中核病院としての役割を担って行く所存です。 これまで培った経験を活かして救急医療、在宅支援医療、リハビリテーション、高齢者医療、無料低額診療、全室差額室料のない入院医療などを更に充実させていきます。 また今後確実に増加する認知症、緩和ケアにも取り組んで参ります。

 もう一つの今年度の課題は、病院リニューアルの設計図を確定することです。 これは公益社団法人として地域に根ざした医療・介護活動を発展させる基盤となるものです。 今後とも皆様の温かいご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。